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置いては往かない。
「これから、どこへ行きましょうか。」
泉は夢の中でポツリと呟く。
「どこかへ、行きましょうか。」
そんな風に、二度目は誘い掛けるような言い方に変えた。
「どこにでも行けるよ。夢の中だもの。」
自分で見る夢の中でくらい優しい先輩を勝手に作ればいいのに、
どうしてこれもこんなに冷たいかと思うと、どこまででもその彼を
泉は連れて歩いて往きたくなった。
いつも、おなじ、貴方は。